企業買収劇に自虐感想
武田薬品が記録的巨額でアイリッシュ企業を買収したニュースには驚いた。7兆円弱というからアイルランド国の国民総生産の25%にもあたる。そのように大きな企業があったことの無知を恥じるが(以下も無知の驚きシリーズである)、その企業ですら世界製薬ランクで21位であり、武田は19位という。更にこの買収金額を比喩するとアイルランドの年間輸入額と同額、或いは日本がアイルランドから輸入する金額の100年分である。これがその価値があればいいのであろうがなければこの巨額の円が日本からアイルランドに移動することになる。そのような英断は日本人にはできないはずだが、今の武田の社長はいつの間にか外国人になっており、だから短絡的になるほどと思う。しかし世界業界も武田も、買収を繰り返しており、売上高世界ランキングでは12位~19位(2017年)、日本企業の中の時価総額ランキングでは6位~18位(2015年)で浮沈の中である。
外国の企業を買収して失敗した例は多く、最近では東芝だ。本体迄危殆したが大損をこいたのは日本郵政やキリンもあるそうだ。買収劇の成功を切に祈っている。
逆に日本企業が買収されるケースは買収後外国経営により成功させたケースも多い。こちらは売って損した形だ。代表が日産だと思う。今日同じ日スマホに以下のニュースが入っていた。「日本が誇る日産GT…」、売った後もまだ自分のものだと思っている。日本の技術者が成し遂げているのであろうが、あの時代どうしてそれを思わなかったのか。不思議である。
一般に売って儲かるのはいいことだ。インドネシアでは企業を売却あるいは上場しただけで10億ドルプレーヤーになる人は多いが、日本ではそれはあまり聞かないのはどうしてなのだろうか。 又撤退し損をミニマイズすることも戦略である。 しかしインドネシアで撤退して去ったあと購入した現地企業が成功している歴史もあったことを思いだす。買っては損し、売っても損する様では国は亡ぶ。諸事情諸説あるのであろうが素人・傍観者の愛国の思いである。
遅れている日本はあちこちある。自慢話をする暇があればそこを認識し改革することだ。 万年敗者の野党の弱者戦略も簡単だ。 遅れている点、つまり改革すべき点が見えているからだ。 国民が改革・変化を求めている点は多くそれを立法化していくことだ。 改革立法に反対するものが浮き上がってくるはずだ。 (これらの責任の一端は官僚にもあるのではないかと最近ひしひしと思う)
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